めまいを伴う頭痛
三半規管に流れる脳脊髄液
平衡感覚を感じているのは耳の奥(内耳)にある「三半規管」。
三半規管の中は液体で満たされていて、方向の異なる3軸で液体の流れの変化からカラダの傾きや動き(加速度)などを感じ取っています。この液体が「脳脊髄液」なのです。
脳圧が上昇すると脳脊髄液が三半規管を刺激して、動いていなくても動いているように感じてしまうのです。これが脳圧によるめまい。高すぎる脳圧は頭痛も引き起こし、平衡感覚も狂わせてめまいを発生させます。
頭蓋骨のズレとめまい
内耳が収まっている側頭骨(イラストの青い部分)がズレていると、左右の三半規管の方向がズレます。すると同じ動きをしていても三半規管から脳に伝わる信号が左右で異なってくるのです。これがめまいの原因になることがあります。
頭を動かしたときに起きやすいめまいは側頭骨のズレが原因であることが多いです。
最近ではコロナ禍でマスクをする時間がとても長くなりました。耳にゴムがかかているため小さな力ですが耳も引っ張られています。耳を通して側頭骨にもテンションがかかるため、頭蓋骨のズレや動きの悪さを作っていると思われます。
この先もマスク着用の雰囲気が続くと思われます。めまいや腎臓の問題が増えないかと少し心配しています。
眼からくるめまい
めまいのもう一つの原因になるのが「眼球」です。
眼を開けて片足立ちをしたあとに、眼を閉じてやってみて下さい。目を開けているときよりもカラダがグラグラしませんか?これは眼からの情報もカラダのバランス、平衡感覚の修正に使っているからなんです。
ではその眼からの情報が狂っているとどうでしょう?
-真っすぐなのに傾いている
-動いていないのに動いている
といった誤った情報が眼から脳に入ったとしたら?
これが「めまい」を感じる原因なのです。
脳圧が高くなるとその水圧は眼球にも影響します。脳脊髄液の通路は眼球にもつながっいて、脳圧が高くなると眼球を後ろから押すように圧力がかかってしまいます。そうすると眼球は思うように動かなくなります。
眼が思うように動かないと
・車に乗っているときに流れる景色をみていると酔う
・テレビの流れていく字幕をみていると気持ち悪くなる
・ショッピングセンターなど人混みにいると疲れやすい
といった症状が出てくるようになります。
これは「動くものを追う」という本能的な動きと、実際の眼球があっていないため脳の中でのズレが起きてしまうからです。
脳圧を適正に戻すと眼球の動きはよくなりこういった「めまい」「酔う」「気持ち悪い」といった不快感はなくなります。
施術のポイント
内耳が収まっている側頭骨のズレを調整する。
めまいに最も関わるのは内耳が収まっている側頭骨(イラストの青い部分)。
内耳には平衡感覚を司る「三半規管」というセンサーがあります。カラダの傾きや回転を感じ取り、脳にその情報を伝えています。
めまいとは平衡感覚のズレ。
自分は動いていないのに「動いている」とセンサーが誤作動を起こしている状態です。三半規管そのものに問題がなくても、側頭骨のずれによって誤作動が起きることがあります。
座位や立位での側頭骨の高さのズレと動きの左右差を確認します。わずかなズレだとしてもベースとなる骨がずれていると慢性的なめまいはなかなか改善されません。
頭蓋骨全体の動きを促し、脳圧を下げる。
脳圧が原因で頭痛とめまいを起こす方の多くは、24時間ずっとめまいを感じているのではなく、なにかしらの条件が重なると悪化するというタイプです。
例えば
・左を下にして寝るとめまいを感じる
・朝にめまいを感じるが、午後になると落ち着くことが多い など
どういった条件でめまいを起こしやすいのか?自分で観察してもらうと治療のヒントになります。
眼窩を整えて動きやすく
脳圧が眼球の動きに影響することは上述の通りです。さらに眼球が収まっている「眼窩」を整えると眼球が動きやすくなります。
近年、パソコンやスマホをみている時間が非常に長くなっているために、おでこの骨(前頭骨)が下がっていることあります。またホルモンバランスにも影響する「蝶形骨」は視神経の通路も関わっています。
眼窩を形成する骨のなかでも直接触れることのできるところを調整することで、眼球への物理的なストレスを軽減できます。眼球の動きがスムーズになれば「めまい」や「乗り物酔い」も軽くなってくるのです。
側頭骨につながる内臓の調整
頭蓋骨と内臓は連動します。内臓に負担がかかるとそれに対応する頭蓋骨の動きも悪くなってしまいます。
内耳が収まっている側頭骨に対応する内臓は「腎臓」。何らかの現認で腎臓の位置異常、機能低下があると側頭骨の動きにも問題が起こるのです。
ふたば整体院はでは腎臓の状態を確認し、単独もしくは同系統の内臓も調整し、カラダが良い状態で安定するようにします。
施術の流れ
①専用の問診表に記入
②詳しく問診
こちらからたくさん質問をさせてもらいますが、あまり深く考えず思った、感じたことをそのままお答え頂くと助かります。あらかじめ痛みの出やすい条件やパターンを探ってみてもらえると、施術の大きなヒントになります。
③脳圧調整について説明
頭痛の原因が脳圧にある可能性が高い方には、まず脳脊髄液や脳圧調整とはどんなものかについてipadを使ってわかりやすく説明致します。
ご自身のカラダで何か起きているのか?
なにが原因なのか?
どういう施術をするのか?
理解を深めることが頭痛解消の第一歩です。イメージできれば不安は軽くなります。ちょっと難しいですが、一緒に勉強しましょう!
④細かく検査
問診から推測する原因が実際に頭蓋骨や内臓で起きているか、直接触れて確認します。訓練された「手」は機械よりもはるかに敏感で、僅かな違いも感じ取ることができます。
ふたば整体院ではまずあたまの呼吸を詳細に診ます。さらに頸椎の動き、内臓にかかっている負担などを検査します。
⑤矯正・調整
あたまの呼吸はとても繊細です。触れているだけのような調整だったりします。また頭蓋骨と内臓の連動や頭蓋骨と頸椎のズレも改善し、脳脊髄液の循環が安定してよい状態になるように持っていきます。
総合的に矯正をすることで効果を持続させ、カラダを変えていくことが出来るのです。
⑥カラダの状態を説明
⑦お会計・次回の予約
脳圧調整
施術スケジュール
①不快な症状を集中的に取り除く段階
まずは脳圧を下げて頭痛やめまいなどのお困りの症状を軽減することに注力する段階です。頸椎、頭蓋骨の位置関係、個々の頭蓋骨の動き、一次呼吸の改善を進めていきます。
経験上、この段階ではあまり間隔を空けずに連続的に施術することで改善も早くなり、カラダも安定することが分かっています。週に1~2回の来院をお願いします。
②脳圧を安定化させる段階
集中的な施術で脳圧が下がると頭痛の程度や頻度もぐっと下がってきます。 次の目的としては「脳圧を良い状態で保つ」ことになります。
気圧や気温などの環境の変化、寝不足、過労などの生活からくる負担により、脳圧は上がってしまうことがあります。それらのストレスがかかっても脳圧が安定してよい状態であるため、個々の頭蓋骨の動きや内臓の機能を改善をすることで、変化に対する対応力を高めていきます。
施術目安としては週1回程度。この段階で施術をしていくと「そういえば今月頭痛がなかった」というくらい、いつのまにかカラダが変わっていることがよくあります。
③良い状態を保っていく段階
頭蓋骨の状態、一次呼吸が良い状態になると、さらにカラダの感覚が鋭くなってきます。大きな問題になる前に「ちょっと調子が悪いな」と感じるようになります。その時はメンテナンスをお勧めします。
なにかと負担のかかる現代社会。特にコロナ禍で精神的なプレッシャーもかかる毎日です。セルフケアの重要性はさらに高まってくるでしょう。
ふたば整体院では「治せるカラダへ」をコンセプトに、負担のかかる環境にうまく適応できるカラダになるよう施術していきます。目安としては1~2か月に1回程度となります。